ドルオタ、Snow Manにハマるってよ。
2020年8月1日、私は｢Snow Man｣を知り、｢目黒蓮｣を好きになる。
きつい。きつすぎる。これ本当に15歳の青春真っ盛りのはずの女の子が過ごしていい環境か？？
2019年7月下旬、私は高校で所属した吹奏楽部でそう感じた。そりゃそうだ。度重なる合宿、毎日のように続くホールリハーサル、朝5時前に起きて夜10時過ぎに家に帰って寝るだけの生活、7時間座りっぱなしの合奏etc…そもそも強豪校に入学してまでやってるんだから当たり前ではあるけど、女子高生が青春を投げ打ってまで打ち込むにはだいぶしんどすぎる。
気づけば中学の頃から使っているTwitterもほとんどつぶやかなくなり、TLを見る余裕も時間もなくなり、今まで好きだった某理由あり男性アイドルプロデュースゲームも追えなくなり、ただ毎日死んだ目で学校と家を行き来する毎日になってしまった。
そんな生活は突然次の年の2月末に終わりを告げられる。
コロナの拡大を防ぐために発表された全国一斉休校。私の通っている学校もいくら部活に力を入れているとしても国の力には抗えず、大人しく家で過ごすことに。
｢学校行きたい｣
3日目にはそう思っていた。運がいい事に、部活はしんどかったが部員には恵まれていた。仲のいい人達ばかりだった。会いたいとは思っても顧問に外出自粛を命じられていたので誰にも会えなかった。
とりあえず今まで出来なかったことをするか…と、なかなか読めずにいた漫画を読んだり、夜中の3時に寝て翌朝10時に起きる馬鹿みたいな生活をしたり、料理に挑戦したり、進路のことについて考えてみたり…暇なりのそこそこ充実した生活を送れていたと思う。
休校が解除され、授業が始まった頃にはまた別の某男子高校生アイドルプロデュースゲームに乗り替えていて、ひたすら推しを愛でていた。初めて課金もした。今まで月1だったオフは週1になり、活動時間も半日と去年に比べはるかに短くなった。
そんな感じでアイドルに囲まれた生活を送っていた私は、部活帰りの電車の中で同じパートの同級生である友人にアイドルを紹介される。
きっかけは私が友人に何気なく｢なんかエモいアイドル紹介してよ｣と聞いてみたら、すごい勢いで布教された。
彼女はジャニオタで、気に入ったグループはとことん推すし、幼稚園の頃から嵐を推しているらしかった(大野くん→相葉くん担)。他にもWEST、SixTONESも推していた。SnowManの中では渡辺翔太が担当で、だからゆり組を推されたんだなと今では思っている。
へぇ、幼なじみってエモいね〜という感じで同じノリでSnowManについて調べていると、とあるメンバーのWikipedia記事に目が止まる。
アイドル｢目黒蓮｣との出会いはここである。
将来の夢は国民栄誉賞を貰うか、国宝になること。
特技はザリガニを釣ること。
(Wikipedia引用)
えっ、マジで？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？？
アーティスト写真を見た。整っているな、と単純に思った。ISLANDTV内の目黒蓮のページを見た。将来の夢は人間国宝、特技はザリガニ釣り、趣味は駄菓子屋巡り。おおよそ同じことが書いてある。
えっこんなにギャップがある人間、いるの、、、、、、、？？？？？？
衝撃だった。オタクなのでギャップには弱い生き物なのは自分でも分かっていたけど、この顔の良さで趣味がザリガニ釣りって。人間国宝になりたいなんてお世辞にも頭の良い人間が挙げるような夢とは思わなかった(この時点で目黒の頭脳に関して察しが着いている)。
その日、いつも電車を降りてから家までの道で彼らの華々しいデビュー曲、｢D.D.｣を聴きながら帰った。聞き覚えのあるサビ、見覚えのあるMVに少しだけ懐かしさを感じた。
家に帰って、時間は有り余っていたので友人に進められたYoutubeを見た。まずは紹介ラップを見た。あ、友人の推しだ。しょっぴーだ。ラップしてる。へぇ、184cmの背。184cm！？！？！？！？！？！？
高！！！！！！！！！！！！！確かに周りのメンバーと比べても身長高いな。すごいな。
Crazy F-R-E-S-H Beatを見た。すごくかっこいい。え、真ん中の子可愛いな。身長高。メンバー振り付け！？すご、、
9人のBoogie Woogie Babyを見た。ダメだ。曲が性癖すぎる。ひらひらキラキラした衣装を着てアイドルが歌ってる。輝いてる。めちゃくちゃかっこいい。好き。
夜中まで動画を漁り、富士急ハイランド(現在削除)も見た。目黒くん服オシャレやな、、あれっ、後ろに聞いたことのある声が、、あ！！！！！！！これコラボの時のやつだ！！！！！推しが！！推しと！！！違う次元なのにコラボしてる！！！！！嬉しい！！！！と勝手に奇跡感じてた。でも嬉しかった。
翌朝、起きても頭の中には目黒蓮の存在が焼き付いていた。どんどん他のメンバーにも興味が湧いてきて、SnowManについて調べた。
岩本照、26歳、埼玉出身…へぇ、振り付けも。あ、昨日見たやつもしかしてこの人が振り付けしたのかな、すごいな、、
深澤辰哉、28歳…28、最年長…下積み15年って長いな。
ラウール、16歳…16歳、16歳！？！？！？！？！？！？なんとびっくり、自分と同い年、タメ。1番衝撃だった。時空歪んでるだろ。この芋臭い女と画面の中のキラキラ輝く男の子は同じ歳なのだ。恐ろしすぎる。
それから部活中も帰ってからも翌朝また起きてからもずっと頭の中は目黒蓮とSnowManに支配されていた。
フラゲ日には2ndシングルをちゃんと買っていたし、アクスタも買っていた。自分の財布の中身より推しを推すことの方が大事だった。
気づけば沼に引きずり込んだ友人が私を含め同じパートの同級生を全員スノスト沼に引きずり込んでいた。しかも全員にわかじゃなくてちゃんと金を使わせていた。怖い。
生まれて初めて本気でジャニーズを好きになった。今まで｢強いて言うなら櫻井くんが好きかな〜｣レベルで好きだったのに、画面の向こうのテクノカットの男は間違いなく私の人生を変えた。ジャニーズを、アイドルを、もっと知りたい、応援したいと思わせてくれた。
実際、他のSnowManのメンバーはもちろん、阿部くんが所属しているジャニーズクイズ部をきっかけに川島如恵留くんも好きになった。ジャニーズに触れていく中でBE LOVEを知り、宮玉を知り、玉森くんも好きになった。Mr.ズドンを知った。福本大晴を好きになった。
推しはいつまでもアイドルをしてくれるとは限らないこと。変わらないということは絶対にありえないこと。推しは人間で、同じ時間を生きて、同じ空の下に存在すること。オンラインショップは案外めんどくさいこと。アクスタが思っていたよりも安かったこと。同担がいると少し苦しくなること。推しのドラマでボロボロ泣いて、それでも演技の素晴らしさに感動したこと。どんなにつらくても推しがいれば元気が出ること。週刊誌にすっぱ抜かれることもあること。意外にジャニオタは頭のネジがぶっ飛んでいる人が多いこと。
全部全部、ジャニーズを好きにならなければ、目黒蓮を好きにならなければ知らない事だった。九九も完璧に言えないような、イヤホンの左右も分からないような、そんな男に人生を丸っきり変えられてしまったのである。
悔しいとは思わない。むしろ、嬉しい。17歳、青春を謳歌する年代の自分が、今こうしてコロナ禍という非情な世の中を推しの存在のおかげで生き抜けている。現場は無いけど、それでもいつか現場に行けることを信じて残り1年を切ってしまった学生生活を、部活を頑張っている。
2年前の私に言ってあげたい。推しを推すことを止めるな。オタクでいることをやめるな。生きろ。音楽だけがあなたの全てではないから。その熱意を忘れないで。大事なものは進んでいれば必ず見えてくるから。
私は、アイドルは輝くだけのものじゃないと思っている。輝きを与えてくれる、そんな存在だと思っている。アイドルを好きになってどんどん人生が豊かになって、私自身もアイドルに元気をもらった、輝けるようになった。少なくとも2年前死んだ目で毎日同じ事を繰り返して、毎日のように先輩に怒られていた自分よりも絶対輝いてると思う。
人間誰しも好きなものがひとつはあるだろう。好き、とまでは行かなくても興味がある、とか。好きな食べ物なんかでもいい。その｢好き｣という気持ちを絶対に絶やしてはいけない。その｢好き｣はきっといつか形を変えてでも生きる熱量になる、光になるから。人は生き続けるには必ず何かに対する思いがないとダメになる。
2年前自我を殺して、趣味を捨てて、好きでやっているはずだった音楽さえも苦痛になるぐらい脳死状態で部活をしていた私が、今こうして目黒蓮というアイドルを好きになって愛を向けていることが本当に奇跡みたいなものだから。
あの日、あの時、目黒蓮に出会わなかったら今も毎日生きる活力もないままゾンビのように生活をしていたかもしれない。だからこそ、私は人生を変えてくれた推しにすごく感謝している。
今このブログを読んでいる人、自分のあり方に悩んでいる人、自分がこのままでいいのかわからない人、誰でもいい。少し立ち止まって自分を振り返ってみて、｢好き｣と思えるようなものがあるか考えて見てほしい。そして、何かを好きになることで私のように変わることが出来た人間がいることを忘れないで欲しい。何かを｢好き｣と思う気持ちは絶対に離してはいけない。そのあなたの｢好き｣がまた誰かの人生を変えるかもしれないから。
まぁ、手始めに今テレビに出てるアイドルでも調べてみてよ。例えばSnowManとかね。
